現代意訳 大般涅槃経

涅槃とは何か――無常無我から常楽我浄へ

電子書籍(Kindle版)

浩瀚な涅槃経の要所要所を抽出して構成。大般涅槃経による大般涅槃経入門。多くの大乗経典が言わんとして言い能わなかった《一切生類悉皆成仏》の旨を明らかにして、すべての大乗経典に理論的根拠を与えた涅槃経のエッセンス。同著者好評既刊『現代意訳 華厳経』の姉妹版。

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著者 原田霊道
書名 現代意訳 大般涅槃経
体裁・価格 A5判上製 304p 定価7040円(本体6400円+税10%)
刊行 2016年9月
ISBN 978-4-906917-58-7 C0015


初版(紙版)書影

●目 次

解 説

大般涅槃経

第一 釈尊の滅入〈序品〉

   生類の悲しみ
   最後の供養

第二 最後の供養者純陀〈純陀品〉

   二つの果報
   生ずる者は必ず滅ぶ
   生類のための入滅

第三 歎くなかれ仏陀は不滅なり〈哀歎品〉

   甘露の正道を指示す
   認識の誤謬

第四 仏陀の永恒性〈長寿品〉

   一切生類のために
   平等の慈悲

第五 仏陀の確実性〈金剛身品〉

   仏身の常住
   僧の三の種類

第六 経題とその内容〈名字功徳品〉

第七 涅槃とは何ぞや〈四相品〉

   正法の宣揚
   戒律の制定
   涅槃に対する謬見
   常住の意義
   小乗の解脱と大乗の解脱

第八 依憑の標準〈四依品〉

   四依とは何ぞ
   破戒と信仰

第九 正邪の甄別〈邪正品〉〈四諦品〉

   破法の魔
   四種の真理

第十 万有の本体〈如来性品〉

   仏 性
   三宝の一体
   理解より体現へ

第十一 我と無我と仏性〈文字品〉〈鳥喩品〉〈月喩品〉

   無我と真我
   仏性と月

第十二 涅槃経と菩提心〈菩薩品〉

   信じて行なえ
   生類教化の手段
   仏は生類の父母

第十三 会衆の質疑〈一切大衆所問品〉

   別離の悲歎と慰藉
   一闡提と救済
   飲食と病

第十四 釈尊の疾病〈現病品〉

   迦葉の歎願
   仏身は真の健全体

第十五 聖者の学行〈聖行品〉

   聖規の厳守(戒行)
   真実相の理解(定行)
   真理の探究(慧行)
   大乗の愛欲観
   世諦と第一義諦
   他教の妄見を破す
   五味の喩と捨身求法

第十六 純浄の行〈梵行品〉

   七種の善法
   四種の大乗心(四無量心)
   極愛一子の心境
   無差別平等の心地
   仏教の道徳生活
   六種の思念
   阿闍世王の懺悔
   耆婆の勧説
   無根の信
   仏性と嬰児〈嬰児行品〉

第十七 解脱道の十徳〈高貴徳王菩薩品〉

   聞、思、修の三慧
   体験の真理
   涅槃と煩悩
   闡提の成仏
   涅槃と大涅槃
   五種の神通
   大慈悲と精進等の十徳
   涅槃への道
   断惑と涅槃
   解脱と仏性
   涅槃と信仰

第十八 仏性の普遍と常住〈師子吼菩薩品〉

   仏性の体
   十二因縁と仏性
   修養の必要
   聖者の見性法
   眼見と聞見
   仏性の実在について
   解脱と修養
   入滅地の選定
   涅槃顕現の三相
   修養の力
   修養の必要

第十九 涅槃の風光〈迦葉菩薩品〉

   仏の子善星
   教説の矛盾について
   信根の復活
   修養の進程
   生類の修善について
   涅槃経の体現

第二十 外教徒の入団〈憍陳如品〉

   外教徒の謀議
   涅槃の否定者
   修道に対する謬見
   最後の入団者

●著者紹介

原田霊道(はらだ・れいどう) 1891(明治24)年大分県生まれ。1939(昭和14)年歿。法名は西蓮社諦誉誠阿真瑞霊道。第五教区宗学校を経て、1917(大正6)年、宗教大学を卒業。同大学図書館理事、講授、講師兼図書館司書、浄土宗社会部長を経て庶務部長となり、1933(昭和8)年、淑徳高等女学校第五代校長に就任。その間、大乗学寮、仏教研究所を設立。著作『現代意訳 華厳経』(復刻版書肆心水刊行)。