日本銀行近代史――創設から占領期まで
三宅晴輝[著]
総裁の権力、通貨の信認、その歴史性
激動の日本近代の諸局面において、日銀は何を守り誰を救ってきたか。日本資本主義の建設と発展に大きくあずかった近代日銀。1882年の日本銀行条例による営業開始から、1942年の日本銀行法を経て、1997年の新しい日本銀行法により現在に至るまでの日銀――その簡潔平易な前半史。
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造本 四六判上製 320p
価格 定価6490円(本体5900円+税10%)
刊行 2024年10月
ISBN 978-4-910213-55-2 C0021
※三宅晴輝著『日本銀行』(1953年、文藝春秋新社刊行)の新組改題増補新版。付録部分は同著者の『財界太平記』(1952年、鱒書房刊行)の抄録。
目 次
日本銀行の裏表
白堊の殿堂/表から見た日銀/裏から覗いた日銀/慾と名誉心で買われる日銀出資証券/財界に君臨する日銀
日本銀行の創立者と歴代総裁――日銀を通して見た財界の盛衰
創立者・松方正義/初代総裁・吉原重俊/二代総裁・富田鉄之助/三代総裁・川田小一郎/四代総裁・岩崎弥之助/五代総裁・山本達雄/六代総裁・松尾臣善/七代総裁・高橋是清/八代総裁・三島弥太郎/九代総裁・井上準之助/十代総裁・市来乙彦/十一代総裁・井上準之助/十二代総裁・土方久徴/十三代総裁・深井英五/十四代総裁・池田成彬/十五代総裁・結城豊太郎/十六代総裁・渋沢敬三/十七代総裁・新木栄吉/十八代総裁・一万田尚登
付録 財界太平記 抄
商社、銀行のスタート/金融動乱の勃発/再び大恐慌襲来/占領下に金の成る木
●著者紹介
三宅晴輝(みやけ・せいき/1896-1966)経済評論家、実業家。1919年早稲田大学商科卒業。三菱商事入社後ほどなく東洋経済新報社に転じ、記者を経て常務理事、1940年退社。その後、日本放送協会理事、東宝取締役、産経新聞論説委員、日本放送協会放送審議会委員等を歴任。著書、『財界太平記』『経済天気図』『三井・三菱・住友』『日本銀行』『小林一三伝』『若い人達に与える財界人の意見』『松永安左エ門』等。