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現代アメリカ映画研究入門

映画は今、分析するのが楽しい――映画研究のツールボックス

代表的な映画理論を一堂に展示。一本の映画に複数の理論からアプローチすることで、理論が異なれば映画の意味も変わることを体感できる。難解だと敬遠されがちな映画理論がぐっと身近になり、大量の映画を観ていなくても理論をツールとして使えるようになるガイドブック。

原書 Thomas Elsaesser & Warren Buckland, Studying Contemporary American Film: A Guide To Movie Analysis


著者 トマス・エルセサー&ウォーレン・バックランド (Thomas Elsaesser & Warren Buckland)
訳者 水島和則
書名 現代アメリカ映画研究入門
体裁・価格 A5判上製 416p 定価5940円(本体5400円+税10%)
刊行 2014年4月
ISBN 978-4-906917-27-3 C0074

●著者紹介

トマス・エルセサー

1943年ベルリン生まれ。英国サセックス大学で比較文学の学位を取得。1972年からイースト・アングリア大学で文学を教え、1976年に映画研究講座を同大学に設立した。1991年から2008年までアムステルダム大学映画・テレビ研究学部(現メディア文化学部)で教鞭を取る。2006-12年イェール大学、2013年コロンビア大学客員教授。ニュー・ジャーマンシネマとその旗手の一人であるファスビンダーの研究から出発し、ドイツ映画史、映画理論、ハリウッド映画とヨーロッパ映画の関係などについての業績多数。

ウォーレン・バックランド

1992年、イースト・アングリア大学で映画学の博士号取得。イースト・アングリア大学、ダービー大学、リバプール・ジョン・ムーア大学で教えた後、2001-5年、米国チャップマン大学準教授。現在はオックスフォード・ブルックス大学準教授(reader)。専門は映画理論、現代映画のメイントレンドの分析。雑誌The New Review of Film and Television Studies編集委員。

●訳者紹介

水島和則 (みずしま・かずのり)

椙山女学園大学国際コミュニケーション学部教授。映画理論、映像における人種表象を研究。1962年生まれ、東北大学文学研究科博士課程中退。主な訳書・共訳書にピエール・ブルデュー&ロイック・ヴァカン、『リフレクシブ・ソシオロジーへの招待』、『国家の神秘』(共に藤原書店)、ドゥルシラ・コーネル、仲正昌樹監訳『限界の哲学』(御茶の水書房)など。

●目 次

1. 映画理論、方法、分析
2. クラシックな物語/ポスト‐クラシックな物語……ダイ・ハード
3. ミザンセン批評と統計的様式分析……イングリッシュ・ペイシェント
4. テーマ批評から脱構築分析へ……チャイナタウン
5. 『S/Z』、「読みうる」映画とビデオゲームの論理……フィフス・エレメント
6. 物語叙述(ナレーション)についての認知主義理論……ロスト・ハイウェイ
7. 写真画像とデジタル画像におけるリアリズム……ジュラシック・パークとロスト・ワールド
8. オイディプス物語とポスト‐オイディプス……バック・トゥ・ザ・フューチャー
9. フェミニズム、フーコー、ドゥルーズ……羊たちの沈黙

*このリンク先で詳細目次と本書冒頭部分をご覧いただけます。

訳者あとがき
参考文献
映画名索引
人名索引