和辻哲郎仏教哲学読本 1・2
●和辻哲郎、もう一つの真面目
仏教の哲学的批評を開拓し、仏教をめぐる数々の常識を精密な論理と鋭い洞察で覆す、和辻仏教哲学への入門論文選。「原始仏教の実践哲学」「仏教倫理思想史(生前未公刊ノート)」「仏教哲学の最初の展開(遺稿)」ほか。
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著者 和辻哲郎
書名 和辻哲郎仏教哲学読本
体裁・価格 (第1巻) A5判上製 384p 定価5170円(本体4700円+税10%)
体裁・価格 (第2巻) A5判上製 384p 定価6270円(本体5700円+税10%)
刊行日 2011年8月30日
ISBN (第1巻) 978-4-902854-88-6 C0015
ISBN (第2巻) 978-4-902854-89-3 C0015
●著者紹介
和辻哲郎
(わつじ・てつろう)
1889年生、1960年歿。倫理学者、日本文化史家。京都帝国大学教授を経て東京帝国大学教授。日本倫理学会初代会長。文庫版となった代表作に『風土』『鎖国』『古寺巡礼』『倫理学』『日本倫理思想史』『日本精神史研究』など。
●本書について
本書には和辻哲郎の仏教哲学・仏教思想に関する主だった著作を集めた。倫理学者、日本文化史・思想史家としてよく知られる和辻は仏教の哲学的考察においても優れた著作を遺しており、本書はそれらに気軽に接していただくための「読本」を意図したものである。
「読本」を志向した本書では、『原始仏教の実践哲学』『仏教倫理思想史[ノート]』の本文中に挿入されている詳細で多量の注(考証や材料の羅列、あるいは学術的専門性の高い補足的論議)を省くことによって通読しやすい体裁とした。『原始仏教の実践哲学』『仏教倫理思想史[ノート]』以外のものは注の個数も記述量も少ないのでそのままいかしてある。
●目 次
●第1巻
I
原始仏教の実践哲学
木村泰賢氏の批評に答う
仏教倫理思想史[ノート]第二篇 大乗仏教
II
日本における仏教思想の移植
推古時代における仏教受容の仕方について
日本の文芸と仏教思想
●第2巻
I
仏教哲学における「法」の概念と空の弁証法
仏教哲学の最初の展開 前編 阿毘達磨論、すなわち仏の法の哲学[遺稿]
仏教哲学の最初の展開 後編 〔大乗経典に至る仏教哲学の展開〕[遺稿]
II
沙門道元
仏像の相好についての一考察
III
自然児が愛の宗教を産むまで――古代インド文化概観――
ガンダアラまで[小説]