増補新版 北一輝思想集成
『国体論及び純正社会主義』の多量の自筆修正を増補した新版
毒か薬か、道理か狂か。――日本近代思想史において特異な光を放ち続ける北一輝生涯の思想遍歴をこの一冊で一望する。社会主義者なのか、民主主義者なのか、ファシストなのか。分類不能なその思想が、近代日本が抱えたすべての根本問題を照らし出す。
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著者 北 一輝
書名 増補新版 北一輝思想集成
体裁・価格 A5判上製 608p 定価7590円(本体6900円+税10%)
※旧版(本体価格4800円)をご所望のかたはお問い合わせ下さい。若干数在庫があります。info@shoshi-shinsui.com
刊行 2015年5月
ISBN 978-4-906917-41-9 C0036
●目 次
第1部 自己を語る(2.26事件調書)
第2部 国体論及び純正社会主義・全文(自筆修正註記)
第3部 日本改造法案大綱・全文
第4部 対外論策篇
ヴェルサイユ会議に対する最高判決
『支那革命外史』 序
ヨッフェ君に訓ふる公開状
対外国策に関する建白書
日米合同対支財団の提議
附 録
遺書・絶筆
参考資料(底本画像)
北一輝略年譜
●著者紹介
北一輝(きた・いっき)
1883年、佐渡生まれ。1906年、『国体論及び純正社会主義』自費出版(発禁)。同年末、宮崎滔天らの紹介で中国革命運動団体に加盟。1911年、武昌蜂起(辛亥革命)の報を受けて中国へ。1913年、日本総領事の3年間中国退去命令を受けて帰国。1915年、政府首脳への中国革命事情紹介を求められて『支那革命党及革命之支那』執筆(後に『支那革命外史』として市販)。1916年、一輝と号して法華経信仰に入る。同年、再び中国へ。1919年、「ヴェルサイユ会議に対する最高判決」執筆。同年、上海にて『国家改造案原理大綱』(後に『日本改造法案大綱』と改題)の執筆中、帰国を促す大川周明の訪問を受けて年末に帰国、猶存社に入る。1920年、大川ら謄写秘密配布の『国家改造案原理大綱』禁止処分。1923年、「ヨッフェ君に訓ふる公開状」執筆、3万部を全国的に配布、部分削除版『日本改造法案大綱』出版・市販。1926年、伏字をほぼなくした『日本改造法案大綱』を出版(発行者西田税)。1932年、「対外国策ニ関スル建白書」を秘密謄写して当局者に送付。1935年、「日米合同対支財団ノ提議」を秘密謄写して当局者に送付。1936年、3月の中国渡航計画を前に、2.26事件勃発により検挙。1937年、軍法会議判決により銃殺刑。
●増補について
本書は2005年書肆心水発行の『北一輝思想集成』に『国体論及び純正社会主義』の北一輝自筆修正を増補し、判型を四六判(128mm*188mm)からA5判(148mm*210mm)に組みなおした新版です。