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清沢満之入門――絶対他力とは何か

近年再評価が著しい近代日本仏教の鋭鋒、その思想と人生

直弟子の型破りな高僧暁烏敏が、師の思想を日常の言葉でタブーなく平易に語る。倫理道徳を超越する、宗教の真髄。

清沢満之を語る(暁烏敏著)清沢満之評論選(清沢満之著・暁烏敏選)清沢満之先生小伝(暁烏敏著)清沢満之年譜(暁烏敏著)

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著者 暁烏敏・清沢満之
書名 清沢満之入門 絶対他力とは何か
体裁・価格 A5判上製 384p 定価7590円(本体6900円+税10%)
刊行 2015年9月
ISBN 978-4-906917-46-4 C0015

●暁烏敏既刊書 『教行信証入門講話集』

●目 次

第一部 清沢満之を語る (暁烏敏著)

絶対他力の大道
自己とは他なし/我等は死せざるべからず/無限他力いずれのところにかある/請うなかれ、求むるなかれ/何をか修養の方法となす/独立者はつねに生死巌頭に立在すべきなり

清沢先生の信仰
『我が信念』及び清沢先生の生涯/清沢先生の地位、及び信念の効果/信念の理由、体相、及び如来の覚体/現在の幸恵/無智の安住/道徳以上の平安

第二部 清沢満之評論選 (清沢満之著・暁烏敏選)

精神主義/信ずるは力なり/万物一体/自由と服従との双運/遠美近醜/本位本分の自覚/宗教は主観的事実なり/智慧円満は我等の理想なり/実力あるものの態度/善悪の思念によれる修養/迷悶者の安慰/客観主義の弊習を脱却すべし/日曜日の小説/信仰問答/天職及び聖職/倫理以上の安慰/倫理已上の根拠/人の怒るを恐るる事/我以外の物事を当てにせぬ事/他力の救済/咯血したる肺病人に与うる書/宗教的道徳(俗諦)と普通道徳との交渉/我が信念/最後の手紙

第三部 清沢満之先生小伝 (暁烏敏著)

清沢満之年譜 (暁烏敏著)

●著者紹介

暁烏敏(あけがらす・はや)1877年生、1954年歿。真宗大谷派僧侶。真宗大学卒、東京外国語学校露語別科中退。清沢満之に師事。私塾浩々洞に入り、佐々木月樵、多田鼎とともに浩々洞三羽烏と呼ばれる。清沢らと雑誌『精神界』を発刊し、清沢歿後は主宰。1911年、異安心(異端)扱いを受ける。各地で講演を行い多くの信者を獲得。1951年、真宗大谷派の宗務総長に就任。『暁烏敏全集』(香草舎版23巻、暁烏敏全集刊行会版28巻)。

清沢満之(きよざわ・まんし)1863年生、1903年歿。真宗大谷派僧侶。東京帝国大学卒。学生時代に井上円了らと「哲学会」を始め『哲学会雑誌』を創刊。大学院で宗教哲学を専攻。真宗大谷派の要請により京都府尋常中学校の校長となるが、辞任して禁欲自戒の生活に入る。宗門改革運動を始め、雑誌『教界時言』を発刊し一時僧籍を剥奪されるが、僧籍を回復し真宗大学初代学長に就任。『清沢満之全集』(有光社版6巻、法蔵館版8巻、岩波書店版9巻)。