ブランショ小説選 謎の男トマ 死の宣告 永遠の繰言 (牧歌/窮境の言葉) ブランショのDNA『謎の男トマ』が読める(全面改訳)! 鬼才モーリス・ブランショの代表的中・短篇小説選。 言葉と恋と死の話。 言語と人間存在をめぐる謎の海へと回帰する、カタストロフィックな創世記。ここから「ブランショ」が始まる代表作中の代表作『謎の男トマ』。読みやすさで人気のある『死の宣告』『永遠の繰言』。 永遠の再読を促す、小説という姿の哲学。ブランショ小説との出会いのためのセレクション。 |
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◎長期品切
著者 モーリス・ブランショ
訳者 菅野昭正 (謎の男トマ) 三輪秀彦 (死の宣告/永遠の繰言) [解説・菅野昭正]
書名 ブランショ小説選――謎の男トマ 死の宣告 永遠の繰言 (牧歌/窮境の言葉)
原書 THOMAS L'OBSCUR (Nouvelle version), Editions GALLIMARD, 1950 ; L'ARRET DE MORT, Editions GALLIMARD, 1948 ; LE RESSASSEMENT ETERNEL, Editions de MINUIT, 1951
体裁・価格 四六判上製 416p 定価3850円(本体3500円+税10%)
刊行日 2005年9月30日
ISBN 4-902854-08-2 C1097
著者紹介 モーリス・ブランショ (Maurice BLANCHOT)
1907年9月22日、フランス、ソーヌ・エ・ロワール県のカンに生まれる。20年代にストラスブール大学でエマニュエル・レヴィナスと出会う。1931年より『ジュルナル・デ・デバ』紙の編集に参加。30年代は新聞雑誌に政治的・文学的評論を多数発表。1941年、最初の小説『謎の男トマ』を出版、同年より『ジュルナル・デ・デバ』紙で文芸時評の連載を開始。第二次大戦中のパリでジョルジュ・バタイユと出会う。評論集『文学はいかにして可能か』(1942)、『踏みはずし』(1943)、『火の境界』(1949)、『文学空間』(1955)、『来たるべき書物』(1959)などにおいて、文学と言語、死を考察する比類なき文学理念を構築するいっぽう、小説の創作も並行して行ない、『アミナダブ』(1942)、『至高者』(1948)、『死の宣告』(1948)、『謎の男トマ(新版)』(1950)、『望みのときに』(1951)、『永遠の繰言』(1951)、『私についてこなかった男』(1953)、『最後の人』(1957)、『期待・忘却』(1962)などを出版。後期の主著に、『終わりなき対話』(1969)、『友愛』(1971)、『彼方への一歩』(1973)、『災厄のエクリチュール』(1980)、『明かしえぬ共同体』(1983)など。2003年2月20日死去。
訳者紹介 (五十音順)
菅野昭正 (かんの・あきまさ)
1930年生まれ。1953年、東京大学文学部仏文科卒業。明治大学助教授、東京大学教授、白百合女子大学教授を歴任。現在、東京大学名誉教授。主要著書・主要訳書、『詩学創造』(1984、集英社)、『ステファヌ・マラルメ』(1985、中央公論社)、『永井荷風巡歴』(1996、岩波書店)、ナタリー・サロート『プラネタリュウム』(1961、新潮社)、ミラン・クンデラ『不滅』(1992、集英社)、J.M.G.ル・クレジオ『偶然』(2002、集英社)、その他多数(上記諸作品での受賞歴多数)。
三輪秀彦 (みわ・ひでひこ)
1930年生まれ。1953年、東京大学文学部仏文科卒業。国学院大学文学部専任講師、明治大学文学部仏文科教授を歴任。主要著書・主要訳書、ナタリー・サロート『見知らぬ男の肖像』(1960、河出書房)、マルグリット・デュラス『アンデスマ氏の午後・辻公園』(1963、白水社)、『夢の中間に』(1972、集英社)、『三輪秀彦作品集』(2001、能楽書林)、その他多数。