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評伝 宮崎滔天
渡辺京二[著]

『逝きし世の面影』の渡辺京二における根本問題と滔天の「落花」の人生が響き合う名評伝新版

「情の人、豪傑」と見られがちな宮崎滔天を、デリケートな「知の人」ととらえ、その逆説的な批評精神の真価を、「ワマカシ精神」(己れを馬鹿にしきって、人を馬鹿にし、世を馬鹿にする)をキーワードに描き出す。渡辺京二のロングセラー『北一輝』と双璧をなす傑作評伝。滔天が中国革命運動の「泥土にまみれる落花」として生きた日本とアジアの維新とはいったい何か。アジア共同論の源流――滔天の〈大アジア主義と国家主義を超える視線〉を読み解く。(初版1976年、大和書房刊)

※書評記事より
※本文より


著者 渡辺京二
書名 評伝 宮崎滔天 (新版)
体裁・価格 四六判上製 384p 定価3850円(本体3500円+税10%)
刊行日 2006年3月30日
ISBN 4-902854-14-7 C0023

●著者紹介

渡辺京二(わたなべ・きょうじ/1930-2022)
主要著作、『小さきものの死』(1975年刊)『評伝 宮崎滔天』(1976年刊)『神風連とその時代』(1977年刊)、『北一輝』(1978年刊、毎日出版文化賞受賞)、『日本コミューン主義の系譜』(1980年刊)、『逝きし世の面影』(1998年刊、和辻哲郎文化賞受賞)、『江戸という幻景』(2004年刊)、『渡辺京二評論集成』全四巻(1999~2000年刊)。