大川周明著 マホメット伝 日本人初の本格的イスラーム研究者、大川周明の遺稿 数あるムハンマド伝のなかでも臨場感に富んだ物語性ある筆致が魅力の一作。アジア主義の志士でありかつ宗教学者である大川周明は、イスラームの原点に何を見たか。「大川周明とイスラーム」論議の展開に不可欠な遺稿の単行本化。 大川周明著 『敗戦後 大川周明戦後文集』 のページはこちら 大川周明著 『特許植民会社制度研究』 のページはこちら 大川周明著 『大川周明道徳哲学講話集 道』 のページはこちら 大川周明著 『大川周明世界宗教思想史論集』 のページはこちら 大川周明訳・註釈 『文語訳 古蘭(コーラン)』 のページはこちら |
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著者 大川周明
書名 マホメット伝
体裁・価格 四六判上製 384p 定価5170円(本体4700円+税10%)
刊行日 2011年2月28日
ISBN 978-4-902854-83-1 C0023
●著者紹介
大川周明 (おおかわ・しゅうめい)
1886年、山形生まれ。東京帝国大学卒(宗教学専攻)。満鉄東亜経済調査局編集課長、拓殖大学教授などを兼任。北一輝、満川亀太郎らと猶存社を、その後、行地社を結成し国家改造運動を推進。5.15事件で逮捕。東京裁判A級戦犯容疑者となるが精神障害のため不起訴となる。晩年は、国家再出発のためには国家の土台である衣食住を堅固にしなければならないと、農法改善による農村復興のための農村行脚を死に至るまで行なった。1957年歿。
●目 次
第1章 アラビア及びアラビア人
アラビア
「天幕の民」
「屋壁の民」
アラビア人の宗教的信仰
第2章 マホメットの祖父と父、その青年時代
マホメットの祖父と両親
マホメットの誕生とその幼時
マホメットの青年時代
ハディージャとの多幸なる夫婦生活
第3章 宗教、社会改革運動の開始
将に妥協せんとしたマホメット
ユダヤ人との交渉
断交廃止と二つの試練
ターイフ伝道
一縷の光明
アカバ第一宣誓
天路歴程
ペルシア敗北の予言
メディナよりの吉左右を待つ間
アカバ第二誓約の夜
クライシュ族の疑惑
第4章 聖遷とメディナとメッカの対立
マホメットの脱出
メッカ最後の三年間の説教
マホメットのメディナ入り
メディナ移住の当初
メディナの不平党
メディナのユダヤ人
メディナ、メッカの対立
バドルの会戦の前
バドルの会戦
バドル会戦の意義
第5章 メディナとメッカの死闘続く
反対者の圧服
ユダヤ人カイヌカー族の追放
糧嚢事件
ウホド会戦
ウホド敗戦の影響
アラビア諸族の向背
ザイド・イブン・サービット
第二バドル役
第6章 政治家マホメットと結婚
戦時礼拝の規定
マホメットの結婚
ムスタリク族の討伐
第七妻を娶る
アーイシャの醜聞
メディナ包囲
ホライザ族の剿滅
第7章 対外使節の派遣とメッカの征服
遷都五年間の啓示
遷都六年(六二七、六二八年)五十九歳
アブー・ル・アース
使節をローマ帝国に送る
第二次ドゥーマ遠征
ユダヤ人族長アブー・ラーフィの暗殺
ウサイル殺さる
メッカ巡礼の熱望
ホダイビーヤ滞在
六使節派遣
ハイバル征服(遷都七年、六二八年八、九月)
まじないの話
その他の遠征
メッカ巡礼
遷都八年(六二九年)春夏遠征
ムータの大敗
その他諸族の討伐
メッカ征服
第8章 メッカ支配者アブー・スフィヤーンとイブラーヒームの死
アブー・スフィヤーンの交渉
ホナイン会戦
ターイフ征服
鹵獲品の分配
家庭の出来事
イブラーヒームの死
第9章 メッカ支配と聖遷十年(六三一年)
メッカ征服の意義
捐課徴収
遷都九年夏の事件
諸方よりの使節
タブークの遠征
ターイフ有力者の殉教
ターイフの帰信
四方の使節
遷都十年帰順の諸部族
遷都十年の遠征
第10章 別離の巡礼とマホメットの死
最後巡礼
三人の偽予言者
マホメットの発病
病革まる
シーア派のマホメット臨終記
メディナ市民の策動
アブー・バクル、カリフとなる
埋 葬
人間としてのマホメット
イブン・サアド伝のマホメット